サイレントセールスブログ

営業が人生の不安を消してくれる(2)

前回の続きから。

自分の営業力を確かめようと思ってリクルートに入った。

ところが入ったとたんに挫折した。

正直に言うと、
私は少しだけ自信があったりした。

これまでに売れた経験もあったし、
上司やお客さまからも認められたこともあった。

ダラダラしながらでも売れたんだから、
自分が真剣に取り組めばきっと売れるだろう。

そんな気持ちがどこかにあったのだ。

しかし、いざ始めてみると、
なかなかうまくいかない。

それまでの営業では、
メーカーとしての自社製品を、
代理店にPRしながら売ることだった。

つまりユーザーに直接売るのではなく、
代理店や販売店を通して売る手伝いをする仕事だった。

当然ながら、飛び込みやテレアポなど、
ダイレクトな営業は経験がない。

その点でリクルートでの当時の営業は、
100%直販である。

テレアポや飛び込みでお客さまを見つけるところからスタートだ。

前の会社では、
販売店の人から「売れそうなお客さまがいる」という情報をもらって、
その販売店の人と一緒に営業に行くスタイルだった。

つまり、お客さまを見つけてくれる人が別にいて、
しかも、そのお客さまも話を聞いてくれる状態になっていた。

テレアポや飛び込みで、
いきなり拒絶から入る営業は、やったことがなかったのだ。

同じ営業でも、こうも違うものかと、
いきなり壁にぶつかった。

断られ続けるというのは精神的につらいものだ。

とくに私は叱られたりイヤな顔をされたりすることに耐性がなく、
小さな拒絶でも凹みまくってしまう。

これはキツイ・・・。

私はストレスをダイレクトに受け止めてしまうタイプなので、
すぐに食欲不振と下痢になった。

肉体的にもツラい状況になったのだ。

これが最初の壁だった。

それでもなんとか続けていくうちに、
少しずつ商談までいけるようになってきた。

ところが今度は、その商談で決められない。

とにかく滅多にアポが取れない状態が続いていたので、
たまたまアポが取れると、
それをなんとか決めたいという思いが先行してしまう。

すると緊張して焦る気持ちから、
売り急いでしまうのだ。

そして最後は拒絶される。

アポ取りもうまくできないし、
商談もダメとなると、
これはもう営業への自信など全く消えてしまっていた。

やっぱり自分はダメなんだ。

そんな絶望的な気持ちになった。

しかもまわりの営業マンたちは、
みんなバンバン売ってくる。

トークもうまいし性格も明るい。

お客さまと楽しそうに電話をしている姿がうらやましかった。

営業所の壁には大きな成績グラフが張られていて、
私はいつもビリだった。

大きな挫折だった。

そしてそんな居心地の悪い状態が6ヶ月続いた。

心身ともに限界が来たと思っていたときに、
リーダーが声をかけてくれた。

そして、彼と営業同行して、
彼のしゃべらない営業スタイルを間近で見せられて、
営業の概念が大きく変わった。

(この辺の内容は、過去のメルマガや本などでも何度も話しているので
割愛する)

営業は上手にしゃべらなくては売れないものだと思い込んでいた。

営業は明るい性格でないとお客さまからは好かれないと信じていた。

でも、違ったのだ。

そこから私の中での「営業の常識破り」が始まった。

ひとつの常識に疑問が出ると、
あれもこれもと次々に見つけることができた。

その集大成との言えるのが、
先日4回目の増刷が決まったこの本だ。

『トップセールスが絶対言わない営業の言葉』(4刷)
< http://amazon.co.jp/o/ASIN/4534055080/pictworkscom-22/ref=nosim >

営業マンが当たり前のように使っている言葉のなかには、
じつは禁句がたくさん入っている。

売れている人はその禁句を使わない。

そんな内容の本だ。

もちろん営業マン時代はそれが将来、本になるなど思ってもいなかったが、
実際の営業場面では有効だった。

ムリをするのをやめて、
自分なりの営業スタイルができるにつれて、
どんどん売れるようになっていった。

そして不思議なことに、
どんどんストレスもなくなっていったのだ。

それはもちろん、売れるからだとも言えるが、
それ以上に、通常時の営業活動でのストレスが激減したのである。

そして、10ヶ月目にして、
全国トップ営業となっていく。

その頃には、もう自分なりの営業スタイルが見えていて、
自信もついていた。

とくに、当時のリクルートは、
全国的に営業力が高い会社として認知されており、
そのなかでのトップというのは、
こんな私の大きな心の支えになっていた。

これで、会社での居心地も良くなるだろうと思っていた。

しかし、なぜか居心地の悪さは変わらなかったのだ。

きちんと営業成果を出して、
まわりからも認められているにも関わらず、
私の心はモヤモヤしたままだった。

そしていつもの、逃げ出したい衝動にかられていた。

私は、子供の頃からいつも逃げてばかりいた。

習い事をしていても、
野球チームに入っても、
クラブに入部しても、
すぐにやめたくなってしまう。

何をやるにも長続きしない性格だった。

そんな逃げ癖が、
リクルートで売れるようになってからも出てきたのだ。

そしてそのことが私の人生を大きく変えるものだった。

もう少し、つづく。