サイレントセールスブログ

しゃべらない営業のススメ(6)

さて、6回に渡ってしゃべらない営業をテーマに書いてきた。

裏話をすると、
私が集中的に書くときというのは、
そのテーマが自分のなかで旬のときである。

それは、単に興味が強い場合もあるが、
本の企画を考えているときだったりするのだ。

今回は、まさにそれ。

かつて、「しゃべらない営業の技術」という本を出して、
そこそこの増刷になったのだが、
それももう絶版になっている。

電子書籍では買えるのだが、
本というかたちでは中古市場でしか買えなくなってしまった。

また、内容的にも、
もっと書き加えたいことがたくさんある。

そこで、いま企画を詰めているところなのだ。

これは、新しいセミナーを考えるときも同じだが、
自分の頭のなかだけで考えているよりも、
とにかく何かでアウトプットしてみると、
良いイメージができやすい。

完成度としては、50~60%のレベルでも、
とりあえず、出してみる。

そのプロセスを経たほうが、
最初から100%を目指してじっくりやるよりも
完成までの時間が早いと思っている。

私の中では、しゃべるとかしゃべらないというのは、
幼少期からの大きなテーマになっている。

先日も、中学の同窓会に出たのだが、
いつもは行かない二次会に参加した。

二次会は決まってカラオケである。

私は、高い声が出ないので、
カラオケが苦手だ。

一番の聞かせどころのサビの部分になると、
声が出ないことになる。

そもそも声自体も小さいので、
ガヤガヤとしている場では、
となりの人との会話も苦痛になる。

しかも酒も飲まないときている。

歌わないし飲まないし、
会話もしないとなると、
なんのためにカラオケに行くのかということになるのだ。

私としては、これまでずっと断ってきて、
ちょっと申し訳ない気持ちがあった。

そこで、少しだけ顔を出して帰ろうと思ったのである。

で、実際に30分ほどで帰った。

やはり私はカラオケが苦手なんだなあと、
再認識できた。

とくに大勢で盛り上がる系のときは、
どうしても居づらいことになる。

これまでの私なら、
どんなに居づらくても、
途中で帰ることはしなかった。

最後まで我慢して居続けたものである。

でも、いまは違う。

自分で居たくないと思ったら、
すぐに帰ることができるようになった。

それは、自分自身のことを認めたからでもある。

子供の頃からしゃべりが苦手で、
いつもコンプレックスを持っていた。

なんとかうまくしゃべれるようになりたい!

そんなことばかりを考えていた。

でも、しゃべりを磨くことに時間を使うよりも、
もっと別の(自分らしいことに)時間を割いたほうが、
良いということに気づく。

そこで、しゃべらなくても結果を出すための、
方法を考え始めた。

そして、こんな自分でもできることを続けてきたことで、
結果を出せるようになった。

そのきっかけは、まさに「しゃべらない」ことだ。

人一倍、しゃべりに関心を持ち、
しゃべりで苦労してきたからこそ、
このテーマは私にとって核となる部分なのである。