サイレントセールスブログ

アポ取り電話は第一声で決まる(2)

前回のつづきから。

アポ取りの第一声で、

・はじめまして

・いつもお世話になっています

・お忙しいところすみませんが

・社長さまはいらっしゃいますでしょうか

これらのセリフをひとつでも使っていたら、
すぐに見直すことが必要だ。

営業側としては普段から当たり前のように使っているセリフなので、
言っている当人にも違和感はまったくない。

むしろこれを言わないと気持ちが悪いという面もある。

これらの言葉は、営業マンのあいさつ言葉とも言える。

「こんにちは」や「おはようございます」と同じ感覚のものだ。

だから違和感がないのは当然で、
ほぼ無意識的に使ってしまっている。

ところが受け手にとっては全く違う。

知らない人がにこやかに近づいてきたら、
当然ながら警戒する。

初対面なのに「お世話になります」などと言ってきたら、
「あやしい」と感じるのは当たり前のことだ。

ここに、営業マンと相手との間にギャップが生まれる。

第一声でギャップができるともう先へは進まない。

会話にすらならないのだ。

それではどんなに優れた商品を紹介しようと思っても、
相手は話を聞いてくれない。

客側としても
もしかしたら自分に有益な情報なのかもしれないのに、
話をシャットアウトしてしまうことも起こりうる。

これでは双方にとってマイナスである。

それを回避するためには、
まず、上記のような営業マン特有のセリフを
一切除外することだ。

そのセリフがひとつでも入ってしまうと、
相手は警戒して話を聞いてくれなくなる。

では、何を言えばいいのか?

禁句ばかり並べられても、じゃあ実際にどうすればいいの、
という疑問が出てくるだろう。

もちろんそれに対する答えはある。

しかし、その前に、
自分でも考えてみることをおススメしたい。

とくに昨今では、
わからないことはすぐに手元のスマホで調べられる。

効率よく正解を見つけられる分には便利だが、
その分だけ、思考に頼らない習慣がついてしまうようで、
ちょっと心配だ。
(もちろん私自身も含めて)

昔、妻とロールプレイングゲームをやっていたとき。

私が行き詰っていると、
妻がすかさずネットで検索してルートを調べて教えてくれた。

「そこの裏に宝箱があるよ」

「あ、それは開けちゃダメ。ワナだから」

最短距離でゴールにたどり着くことはできたが、
私はなんだか物足りなさを感じていたものだった。

もちろん営業などのビジネスはゲームではない。

できるだけ失敗しないで、
正解の道だけを進んだ方がいいのだろう。

でもそれができるのなら誰もがそうしているはずだ。

不確実な要素がたくさんある営業には、
絶対に正解だという答えはない。

ときには失敗しながら学習していくほうが、
結局は近道だったりする。

なので、試行錯誤をすることをまずはおススメしたい。

そのうえで、私の答えはこれだ。

「ちょっとお伺いしますが」

このセリフを入れることで劇的に変わる。

私はアポ取りでの必須セリフと位置付けている。

最初にこれを言うところからシナリオを作ってみよう。

そのあと、何を言えばいいの?

それこそまずは自分で考えて欲しい。

次回は、その使い方について解説していく。

それまで、ぜひ試行錯誤をしてみることをおススメする。