サイレントセールスブログ

営業力を身に付けるには?

営業マンなら誰しも思ったことはあるだろう。

「営業力を身に付けたい!」と。

売れている人でも売れていない人でも、
営業力があれば、怖いものはないからだ。

上司から詰められることもないし、
お客さまから叱られることもない。

自分のイメージ通りに営業が進み、
当然のように結果が出る。

悩んだり壁にぶつかったり、
迷ったりすることもなく、
その場その場で的確な判断ができる。

そこまでくれば営業はラクになる。

営業がつらいと感じるときというのは、
売れないときが一番だが、
その次には、臨機応変にできないときがあげられる。

人間を相手にする仕事なので、
想定外の人にはどう対応すべきかで悩んでしまう。

そんなときでも営業力があれば、
スムーズに乗り切れる。

ではそんな営業力のある人物とはどんなものなのだろうか?

いつも明るく元気でしゃべりもうまく、
オフィスの人気者でお客さまからの評判も高い。
もちろん、売上は全国トップクラス。
身なりもきちんとしていて、
一般常識や雑学にも秀でている。

そんなスーパーな営業マンは、
私も何人かは知っている。

でもそこを目指そうとしても、
ほとんど高根の花のようで手が届くとは思えない。

また、もし頑張ってその領域に到達できたとしても、
それを維持していくのがまた難しかったりする。

常に気を張っていなければならないとなると、
逆にストレスを抱えることにもなる。

私が考える営業力とは、
見た目の「営業っぽさ」ではない。

性格に左右されず、

しゃべりのうまい下手に関係なく、

目の前の人から信頼される力。

信頼されるようになれば、
そこにはテクニックも必要ない。

極端な話、黙っていても売れる。

お客さまが勝手にこちらを選んでくれる。

「あの人は頼りになる!」

「あいつに任せておけば安心だ!」

そんな存在になれば、営業マンとしては成功だ。

そこでゴールイメージを変えてみよう。

高根の花スタイルをゴールにするのではなく、

「この人にどうやったら自分を認めてもらえるようになるだろうか」

この答えをゴールに設定するのである。

目の前の人から信頼されることを意識すると、
相手に集中できる。

自分を良く見せようという気持ちは、
どちらかというと自分に意識が向いてしまう。

意識のベクトルを常に相手に向けているかどうか。

そこがポイントだ。

すると、変化が起こる。

説明中に言い間違えてしまったとき、
自分に意識が向いていると、

「あ、すみません、言い間違えました」

などと自分のトークのまずさが気になってしまう。

ところが、相手に意識を向けていると、
少しくらい言い間違えたとしても、いちいち謝ったりはしない。

「こちらの青の・・・じゃなくて赤のボタンを押してください」

さらりと訂正してそのまま話を続けられる。

聞いている側にも違和感がない。

これは私もいつも体験しているのだが、

セミナーなどで話をしているときには、
言い間違えなどはよくあることだ。

それをいちいち「すみません」とか「間違えました」などと
気にしながら話していると、
かえって受講者には聞きづらい。

言い間違えたりつまづいたり、沈黙してしまったりしても、
私は気にしないようにしている。
(正確には気にしない風を装っている)

すると、聞いている側には何事もなかったように、
自然に感じるのである。

もちろん、大事な箇所を間違えたらきちんと訂正する必要はあるが、
通常の小さなミスなどはスルーしてしまったほうがいい。

それよりも、相手に聞きやすい話し方が重要。

それは、流暢にしゃべることではなく、

いかに自然体でしゃべるかということに尽きるのである。

雑談をしているときも同じで、
相手との会話に集中すること。

相手の言葉を漏らさず聞く。

たまに人と話をしていて、

「そうなんですか、神奈川県にお住まいなんですか」

などと言われたとき、

「それ、最初に言ったんだけどなあ」

などと心のなかで思ったりする。

そういうことが起こると、

この人はこちらの話をあまり聞いてないなと感じてしまう。

それでは信頼することはできない。

たまに雑談をしていて相手の話が途切れないことがある。

話好きの人で延々としゃべっている。

黙っていたらこちらの話は何もできない状態。

そんなときどうするか?

私は、相手の話を最後まで聞き切りなさいとアドバイスする。

こちらの話ができなくても構わない。

それよりも大事なのは、

「この営業マンは相手の話をきちんと聞く人なんだなあ」

という情報を与えること。

それが信頼につながっていく。

次に会うときも、

「先日の〇〇の話は面白かったですね~」

「たしか〇〇が好きでしたよね~」

などと前回の話題をきちんと憶えていることを伝えると、
それも信頼につながっていく。

営業力とはそういうことだ。

つまり誰にでも身に付いている能力なのである。

それを自分なりに発揮できているかどうかの違いだ。

意識を変えること。

視点を変えること。

お客さまに自分をどう見せるかよりも、

お客さまからどう見てもらいたいか。

自分の中で眠っている営業力をぜひ起こしてあげてほしい。