サイレントセールスブログ

断り文句で見える、自身の営業レベル

昨日、友人たちと話をしていたときのこと。

ひとりの人の娘さんがとても優秀な営業マンだという話題になった。

一対一で話ができれば、たいていは売れてしまう。

どんな高額商品でも簡単に売る。

しかもガンガン押し倒して売るのではなく、
きちんと相手に納得させて成果を出している。

お客さまが納得して買っているからリピートにつながる。

そしてさらなる売り上げになっている。

詳しく聞くと、
たしかにトークもうまいらしい。

ただ、私はそれだけではないと思った。

トークがうまいだけではそこまで売れないからだ。

人間的に魅力がある!?

そういう要素もあるだろう。

だけでそれが理由で売れるということもない。

ポイントは、お客さまが納得して買っている点だ。

なぜ納得するかというと、
その商品(サービス)が自分に役に立つと信じたからである。

ここ大事。

商品(サービス)の良さを理解したからではなく、
それが自分に役に立つと感じたという点。

営業側から言うと、

お客さまに商品情報を伝えることよりも、
そのお客さまにピッタリのものだと伝えられるかどうか。

それができると、お客さまはこんな心理になる。

・この商品は、自分にピッタリだ。

・こんな商品を望んでいた。

・自分に必要なものなので、値段なんか気にしない。

・勧めてくれた営業マンに感謝したい。

高額商品が売れるときというのは、
こんな状態になるものだ。

ここからは私の想像だが、
この人は、お客さまからこんなセリフを言われていないはず。

「値段が高くて買えない」

「時間がないからムリ」

「まあそのうち検討しておくよ」

これらは、典型的な断り文句である。

私も売れないころは、こんなセリフで断られていたし、
逆に営業を断るときには、よく使う言葉だ。

もしあなたがこのセリフを普段からよく言われているのなら、
あなたの営業レベルはまだ低いと自覚すべきである。

これらのセリフは、営業のレベルを測るバロメーターだ。

たとえば、値段が高くて買えないというお客さまは、
本当に値段が原因で買わないのだろうか?

自分が欲しいものや自分には必要だと感じたものを見つけたとき、
値段を見て高いと思ったらあきらめるか???

そう簡単にあきらめないはずだ。

本当に探し求めていたものなら、
値段も見ずに買ったりするだろう。

多少高いなと感じても、
なんとか交渉したりするはずだ。

いま買えなかったらちょっと待ってもらうなど。

そして、手に入れようとする。

つまり、値段が高くて買わないという人の本当の理由は、
値段以外の要素で断っているのだと思ったほうがいい。

その要素は何かというと、
営業マンそのものである。

営業マンが気に入らないから断っているというのが、
実際の理由であることが多いのだ。

心の中では、

「この営業からは買いたくない」

「この営業マン、なんだか感じ悪いなあ」

「この人、頼りないから別の人から買いたい」

こんなことを思っていたりする。

でも、それをストレートに言うのは気が引ける。

だから、別の口実を使って断ろうとしているのである。

その口実として便利なのが、
さきほどの3点なのだ。

値段・時間・検討する

お客さまの口からこれらの断り文句が出たら、
自分はまだ信頼に値していないと自覚しよう。

だから、値段が高いと言っている人に対して、
高い理由を説明したり、値引きを提案してもムダである。

値段は単る口実なのだから。

信頼されている人の断られ方は、
きちんと不要な理由を説明されているはず。

そこでのポイントは、
私が普段のセミナーなどでも良く言っている、
“あなただけよ感”である。

この説明はあなた専用のものですよ。

ということができているかどうか。

目の前のお客さまにピッタリの説明ができているなら、
たとえ断られたときでも、
単に「値段・時間・検討する」を理由にされないはずだ。

お客さまからの断り文句を見れば、
営業マンのレベルがわかるのである。

さてあなたはどうだろうか?