サイレントセールスブログ

逆算してやることを決める

ゴールイメージを作ってからスタートする。

今回はそんな話。

営業のゴールは「売る」ことだ。

売るためにはどうしたらいいのかを逆算してみよう。

売るということは、すなわち買ってもらうことでもある。

売るというのは営業側の視点で、
買ってもらうというのはお客さま側の視点だ。

商売が成立するのは、すべてお客さまが「買う」と言って決まる。

営業マンが「売りたい」とどんなに願っても、
最後の決定権はお客さまにある。

それが大前提だ。

つまり本当のゴールとは、
お客さまに「買う」と言ってもらうこととなる。

この前提に立つと、営業マンがやるべきことも明確になる。

売ること主体にしていると、
どうしても営業側のやることばかりを優先してしまう。

・売るためのセールストーク
・売るためのツール
・売るための商品説明

これらを優先して揃えようとする。

ロープレでは、トークを正確に言えるような練習になっていく。

上手に話せたり、わかりやすい資料を作ることで、
売れると思い込んでしまうのだ。

もちろんそれらも必要ではある。

ただし、視点があまりにも営業サイドに片寄ってしまうと、
お客さまの気持ちに意識が向かなくなってしまうのだ。

あらためて、営業のゴールとは
お客さまに「買う」と言ってもらうことである。

意識すべきはお客さまの気持ちだ。

その上で、逆算してみよう。

お客さまが買うと決めるには、
商品を欲しいと思ってもらわなくてはならない。

この商品の価値が、
価格と同等、もしくは上回ると感じたときとなる。

それはつまり適切な商品説明だ。

適切なというのは、相手にピッタリの説明という意味である。

そのような説明をすれば、相手の「買う」に結びつく。

ではどうすれば相手にピッタリの説明ができるのか?

そのために、相手のことを正確に知る必要が出てくる。

ヒアリングだ。

相手が何を望んでいるのか?
優先順位はどうか?
ニーズの強さは?

その辺の本音を聞き出せれば、自然に適切な商品説明ができる。

ここで重要なことは、
相手が本音で答えてくれるかどうかだ。

一般にお客さまというのは、営業マンに本音を見せない。

質問されてもはぐらかして答えることが多い。

それは、「売り込まれたくない」という防衛本能からなので、
お客さまがひねくれているからではない。

とくに警戒している状態では、
どんなにスルドイ質問を投げかけても正確な答えは出て来ない。

ここで、正確な答えを得られないと、
相手にピッタリの説明もできなくなる。

つまりヒアリングをする前に、
相手の警戒心を取り除いておかないとダメだということだ。

このようにお客さまの気持ちにフォーカスすることで、
営業マンのやるべきことが見えてくる。

警戒心を取り除くために必要なのがアイスブレイクだ。

冒頭の雑談は、このためにある。

こうしてゴールから逆算していくと、
営業マンのやるべき順番も見えてくる。

ゴールを「売ること」から「信頼関係を結ぶこと」としてみてもいい。

たとえば、新規でエリアを片っ端から飛び込み営業をする場合。

ゴールイメージの違いで、行動も変わってくる。

「売る」にフォーカスすると、
どうしても目の前の人に売るための行動になる。

・ムリに説明を聞いてもらう
・断られてもねばる
・強引にお願いする

そのような行動をすればお客さまから信頼されることはなく、
むしろ軽蔑されたりもする。

では「信頼」にフォーカスするとどうなるか。

相手の気持ちを優先する行動に変わるのだ。

・その場で売ろうとしない
・相手の状況を知ろうとする
・今後も付き合える関係性を重視する

信頼を損なう行動はしなくなる。

そして結果として「相手が買う」ということに結びつく。

これからの時代、
お客さまの意に反した売り方は通用しない。

類似商品がたくさんあるなかで、
どうやって自分の商品を選んでもらうか。

ネットで情報が簡単に手に入る時代に、
お客さまは営業マンに何を求めているのか。

お客さま心理としては、

「どの商品も似たようなものだ。
でもあの営業マンは感じがいいから彼から買おう」

購入を決定する決め手が、営業マンの差になっている。

では感じがいい営業マンとはどんなものなのか?

それは、見た目がさわやかとか、
笑顔が明るいとかだけではない。

お客である自分のことを
真剣に考えてくれる営業マンを選びたいと思っている。

それが信頼関係だ。

営業マンは売ることが大事である。
でもそのためには、お客さまからの信頼を得る必要がある。

ゴールを「信頼」に置いて逆算することで、
いまなにをすべきかが見えてくる。

ぜひ、逆算の思考を持って日々の営業活動を行って欲しい。