営業の心得⑦ クレーム処理のコツ

マイナスを最小限に食い止めるのも営業の仕事

営業にとってツライことのひとつがクレーム処理です。せっかく仲良くなったお客さまに迷惑をかけてしまうのは、営業の立場としてもとても心苦しいものです。

お客さまだってできれば文句は言いたくないですし、営業としても自分が売った商品を満足して使ってほしい。それでもやはり完璧なものなどないので、どこかで問題が起こります。それはある意味で仕方がないことです。

クレームが入ったら、初動の対応がとても重要になります。ニュースなどでも対応を後手にまわしてしまったために、より大きな問題に発展したケースはよく見かけます。

ですからまず、何といっても優先すべきはスピードです。たとえ売り上げにつながるアポが入っていたとしても、クレーム対応に時間を割くことを優先すべきなのです。

怒っている人への対応は、当然ながらやりたくないでしょう。しかし逃げていても相手の怒りは増すばかりです。どうせ怒られるのでしたら、怒りが最小限のうちに対処したほうがいいと思いませんか。

そしてできる限り、すぐに会いに行きましょう。スピード対応を行動で示すのです。電話で済ませられると思っても、実際に会うことの効果の大きさは、私も何度も経験しています。あとで問題が起きたり、こじれたりしたときのことを考えると、その場で動いたほうがトータルのロスは確実に減るでしょう。

 

クレームはチャンスに変えられる!

クレーム対応の基本的な考え方は、相手に対する誠意です。たとえ相手が勘違いしていたとしても、きっかけは自分が扱っている商品を使ったことだとしたら、それに対して不快な思いをさせてしまって申し訳ないという気持ちを根底に持つことが大切です。

相手が何に対して怒っているのかをきちんと聞き、どれだけ損害がでたのかをしっかり把握しましょう。そのうえで謝るべきことはきちんと謝る。そして問題が解決したら、その原因究明と今後の対策を伝えること。

これがクレーム処理のコツです。

きちんと誠実に対応することでどうなるか?

これは私の体験ですが、迅速に対応したことで、最低限の保障だけで済ませることができました。対応を間違えれば莫大な金額になっていたことを思うと、損失を抑えられたと思います。

さらに、そのお客さまとの関係が、より強固になりました。一度トラブルを起こしたにも関わらず、その後何度も購入してくれました。

私がその理由を尋ねると、

「どんな機械でも故障はある。でもそれに対してきちんと対応してくれたから、安心してその後も使い続けられるんだ」

このことがあってから、私はクレームが入ると迷うことなく迅速丁寧な対応をするようになりました。クレーム処理はムダな時間ではなく、営業として有効であることを知ったからです。

クレームを大問題に発展させるか、それともチャンスに変えるかは、あなた次第なのです。

 

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