営業っぽさが足を引っ張る?
テレアポ、飛び込みなどの新規営業で結果が出ずに悩んでいる人をよく見かけます。電話をするたびに冷たく断られる。飛び込みで訪問しても会ってくれない。それが毎日続くとなるとツライですよね。
でもやめるわけにはいきません。アポが取れないとその先の営業に進むこともできませんから。とにかく営業マンとして売り上げを出すためには、まず営業先を見つけることから始める必要があります。
ただ、やはり精神的にもキツイ作業なので、ここで挫折してしまう人も大勢いるのも事実です。
アポ取りがなかなかうまくいかないときに、一般的に営業マンは気合いを入れて頑張ろうとします。そしてそれがかえってうまくいかない理由だということに気づいていない人が多いのです。
明るく元気な営業マンから電話がかかってきたら、お客さまはどう思うか。
「やあ、元気のいい営業だなあ。話を聞いてみようかなあ」などと思ったりはしませんよね。それは営業側の勝手な妄想です。
実際は、「営業の電話だ。面倒だからさっさと断ろう」というのが普通の対応です。つまり、良かれと思って営業っぽくすることで、余計に断られることになっているのです。
これは飛び込み営業も同じことで、新規営業に関しては気合いを入れて頑張るほどに、自らの足を引っ張る結果になることを知っておいてください。
コツは真顔で淡々と
新規営業のコツは、明るく笑顔で行かないこと。気合いを入れるのもいけません。つまりは、営業らしさをすべて封印することこそがうまくいくコツです。
極端に言うと、電話の声はできるだけ暗くしてください。
セミナーなどでこの話をすると、決まって「え~」という声が返ってきます。営業で暗い声なんてありえないという反応です。とくにベテランの営業マンほど「そんなことはできない」という顔をします。
新規営業とはどんな作業なのかを考えてみると、「売る」ことではなく「売れそうな相手を探す」ことです。つまり本来はリサーチ業なのです。
それを、営業マンがやる仕事だからすべて営業らしくしなければいけないと思い込んでいるのが、うまくいかない原因です。リサーチの場面で、営業っぽくしてしまうと、正確なリサーチができないどころか、最初から警戒されて断られます。いわば、営業マンが自ら断られるようなアプローチをしているのです。
飛び込み営業も同じこと。知らない人が笑顔でやってきたら、警戒するのが当たり前です。ここでも営業らしさを封印することが必須です。
売れている営業マンは、その切り替えが自然にできています。最初から警戒されては商談にもつながらないことを知っています。
あなたは無意識のうちに相手を警戒させていませんか? 普段の当たり前だと思っている行動をもう一度見直してみてください。
営業の心得① そもそも営業ってどんな仕事なの?
営業の心得② 新規営業のコツ
営業の心得③ アイスブレイクのコツ
営業の心得④ ヒアリングのコツ
営業の心得⑤ プレゼンテーションのコツ
営業の心得⑥ クロージングのコツ
営業の心得⑦ クレーム処理のコツ
営業の心得⑧ 営業力を身に付けるコツ