警戒させてしまうヒアリングは無意味
いまの時代、上手な説明だけできてもそう簡単には売れません。むしろ勝手にしゃべりまくる説明をする営業マンは、格下げのレッテルを貼られるでしょう。
相手の状況を知ったうえで、相手にピッタリの説明をしていかないと、話すら聞いてはくれないのが現実です。
そのためにも欠かせないのがヒアリングです。営業マンなら誰しも当たり前のように行っていますよね。
ヒアリングは、相手に質問をして答えてもらう作業です。でもそのやり取りがうまくいかないことも多いです。営業の質問に素直に答えてくれなかったり、ウソの答えを言ったりと、なかなか本音を聞き出せません。
営業側は肝心なことを何とか言わせようとしているのに対して、お客さま側は絶対に言わないぞとかたくなになっている。そんな腹の探り合いのようなヒアリングの光景をよく見ます。
お客さまが本音を言わないのは仕方がないと思っている人もいるようです。
しかし、どんなに相手の答えを引き出しても、それがウソの答えだとしたら何の意味もないどころか、マイナスになります。
なぜお客さまはウソをつくのか? それは営業側が売るための質問をしているからです。いわゆる誘導質問ですね。素直に答えてしまうと買わされると感じて、お客さまは警戒して本音を隠すのです。
せっかくアイスブレイクで相手の警戒心を下げても、ヒアリングでまた警戒されてしまっては意味がありません。
ではどうすればいいのでしょうか?
3つの質問で本音を引き出す
質問の仕方を少し工夫するだけで、お客さまの本音が出やすくなります。
まず、営業側が一番聞きたい情報は、ニーズの有無でしょう。ニーズがあるという言葉が聞ければしめたものです。そこでやりがちなのは、ストレートにニーズを聞いてしまう質問です。
「この商品を将来買う予定はありますか?」
しかしこのように聞いても相手から「YES」の返事が出てくることはほとんどありません。
そこで、このような質問に変えてみてください。
「この商品を以前使ったことがありますか?」
先ほどのは未来の質問ですが、これは過去の質問になります。
未来をストレートに聞くのではなく、過去から現在、そして未来の順番に聞いていく方法をお勧めしています。これを私は3つの質問と呼んでいます。
このように順番に聞いて行くことで、ニーズの有無を引き出しやすくなります。もちろんそれにはしっかりとした理由がありますが、ここでは長くなるので割愛します。(興味がある方はこちらの本を参考に指定ください。「相手の本音を引き出す3つの質問」)
簡単なことなので、実際にやってみてください。おそらく想像以上に相手がしゃべってくれることを実感できると思いますよ。
営業の心得① そもそも営業ってどんな仕事なの?
営業の心得② 新規営業のコツ
営業の心得③ アイスブレイクのコツ
営業の心得④ ヒアリングのコツ
営業の心得⑤ プレゼンテーションのコツ
営業の心得⑥ クロージングのコツ
営業の心得⑦ クレーム処理のコツ
営業の心得⑧ 営業力を身に付けるコツ