営業の心得① そもそも営業ってどんな仕事なの?

 

気合いだけではもう売れない

営業は気合いと根性が大切だ。笑顔を絶やさずに誠心誠意お願いすればお客さまは買ってくれる。そんな風潮がいまだに残っています。

でも実際はどうでしょうか。気合いや根性だけで売れるのなら苦労はしませんよね。昔のように「頑張っているから」という理由で買ってくれる人もほとんど見かけません。もう営業マンもお客さまも「熱意」で商売が成立する時代ではなくなったのです。

その一方で、おとなしくて口下手で営業マンらしくないと思われている人が成果を出していることがあります。はた目にはなぜ売れるのかがわかりにくいのですが、そこに売れる営業の秘密が存在しているのです。

なぜか売れている営業マンに対して、

「彼は特別だから」とか「あいつはセンスが違うから」などと安易にかたづけようとしてはいけません。事実、売れるのにはきちんとした理由があります。その理由さえわかれば、たとえどんな性格であろうとも結果はでるのです。

また、インターネットの普及によって、営業マンの仕事は大きく変わりました。お客さまは知りたいことをすべてネットで調べられますし、商品を比較検討して、気軽に買うことができます。実際の使用状況なども、レビューで知ることができるので、わざわざ営業マンを呼んであれこれ聞く必要がなくなりました。

ですから今の営業マンには、上手な説明など求められてはいません。

 

信頼を得ることが営業のゴール

これからの営業に必要なのは、お客さまからの「信頼」です。しゃべりが上手いことや明るく元気であることよりも、いかにお客さまに信頼されるかが売れる営業マンになるための条件です。

営業の仕事は「売る」こと。これは間違いありません。どんなにお客さまと仲良くなろうとも、売上につながらなければ営業マンとして仕事をしたことになりませんから。

ただし、「売る」ことだけを目的とすると、信頼を損なう恐れがあります。なぜなら、売るという行為は、営業側の視点だからです。

自社の業績のみを考えた営業活動は、ときに強引な売り込みとなり、お客さまに不快感や不利益を与えてしまいかねません。そうなっては、次のチャンスを失うどころか、口コミなどの紹介の機会も消えてしまいます。

これからの営業は、お客さまの同意のうえで対等な経済活動を心がける必要があります。いわば、お客さまに「買う」と言ってもらうことが営業のゴールと言えるでしょう。

そして、継続的に付き合える間柄になることが、これからの営業に求められるスキルです。そのためには、小手先で売ることよりも、お客さまと信頼関係を築いて長期的に付き合える状態をつくることが重要です。

そうすることで結果的に、リピートや紹介が発生します。営業としてもラクですよね。同時に、売り込まなければいけないという営業のストレスも減り、心身共に安定した仕事が可能になります。

たとえ売れたとしても、毎月のように神経をすり減らしているとしたら、長続きしないでしょう。営業マンとして、ストレスなくコンスタントに売れることは、十分に可能なのですし、ぜひそれを目指してほしいと思っています。

 

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