サイレントセールスブログ

そこそこ回っている仕事は危険

営業というのは、気持ちの浮き沈みが激しい仕事だ。

売れているときは気持ちいいし、売れないときはツライ。

とくに売れない時期というのは、
あれこれ考えることがとても多くなる。

なぜ、自分だけ売れないんだろう。

トークを変えてみたらいいのかな。

このツールだと通用しない気がする。

もっと訪問件数を増やさないとだめだ。

売りたい気持ちが強いと相手は引いてしまう。

みんなどうして売れるんだろう。

食事をしているときも、寝る前も、
いつも営業のことばかりを考えている。

そして、いつも結論が出ずにモヤモヤしている。

はやくそんな状況から抜け出したい!

少しでもいいから売れるようになりたい!

売れない時期が長いほどそう思っているはずだ。

で、そのときは突然やってくる。

ひとつ売れた!

あ、また売れた!

売れるときというのはなぜか連続で起こる。

売れない壁を乗り越えた瞬間だ。

正直、ホッとする。

これで上司からも詰められないで済む。

まわりの目も穏やかになる。

何よりも暗闇から抜けることができたことがうれしい。

その後もしばらくは売れる状態が続く。

安定期に入るのだ。

扱う商品にもよるが、
売れることで仕事が増える。

打ち合わせや納品など、
売れてからの作業が発生するからだ。

売れない時期は、そんな作業をする必要もないので、
ひたすら売るための活動に終始していた。

問題はそこなのだ。

ある日突然売れ始める。

そして連続で売れる。

これは、なぜかというと、
売れるコツがつかめたというのが大前提なのだが、
これまで営業してきたお客さまの機が熟してきたというのが、
本当のところだろう。

つまりタネをまいて手入れをしてきたからこそ、
あちこちの畑で実がなってきたのだ。

そこで収穫作業がはじまる。

丁寧に洗って梱包して出荷する。

連続で売れているほど、その作業でいっぱいになる。

その間、新しい種まきや手入れをしなくなる。

そして、一通りの作業が終わると、
ぱったりと実ができなくなるというわけだ。

営業でも、売れ始めて安定期に入ったときがじつは危ない。

売れているので不安な気持ちもなくなる。

切羽詰まっていないので、新規の種まき作業にもそれほど力が入らない。

やはり、売る作業のほうが楽しいからだ。

でも、種まきを定期的にやっていなければ、
そのうちネタ切れを起こして売れない時期がやってくる。

売れなくなって慌てて種まきをはじめても、
手遅れになることが多いのだ。

仕事が安定している時期だからこそ、
新規の種まき作業もルーティーンでやらなければいけない。

そしてそんな時期にまいた種は、
大きく育つことが多い。

なぜかというと、
すぐに育てようとしていないからだ。

いまいま仕事が回っているから、
それほど新規の案件に執着しないで済む。

すぐに売らなきゃという気持ちが減り、
そのうちに売れればいいやという接し方になる。

お客さまとしても、
そういう営業マンのほうが安心して付き合える。

結果として、信頼されて、
大きな仕事を依頼されるようになるのだ。

たとえいま、あなたの仕事が安定期に入っていたとしても、

週に1回とか月に1回とかでもいい。

定期的に新規を増やす行動をルーティーン化してほしい。

そして、じっくりと育てるお客さまを増やしたい!

おいしい実がたくさんなることをイメージしながら。