サイレントセールスブログ

ルーティーン化を増やそう

なぜ、人は悩むのか?

そんな大きな問いに対しての正解など私には出せないが、
ひとつだけ言えることがある。

正しいやり方を知っていれば悩まない。

まあ、当たり前のことだ。

営業において悩んでいるときというのは、
予定外のことが起きたときに、
どう対応すればわからない状態である。

・いくら説明しても相手の反応が悪い

・想定外の質問が来た

とくに営業というのは、人間を相手にする仕事だ。

いろんなタイプのお客さまがいる。

前の人に通用したからといって、
次の人にも通用するとは限らない。

通用しなかったらどうすべきかを知らないと、
そこでいちいち悩むことになる。

その意味では、営業は判断の連続だ。

相手に応じて右か左かを瞬時に判断しなければならない。

ここで一瞬迷うだけでも結果が違うことがある。

売れていない人ほど、この迷う頻度が高いと言える。

じゃあどうすればいいのか?

あらゆる行動パターンを憶えなければならないのか?

そう考えてしまうのも、売れない人のひとつの特徴だ。

解決法はある。

ようは、予定通りにすればいい。

私がいまやっている研修は、
売れている人が無意識で行っていることを分解して、
わかりやすく見える化してから、
それを意識してやろうというものだ。

とくにトップ営業マンになる人というのは、
売れるための行動がもともとできている人が多い。

自然にカラダが動くのだ。

歩くときに、

「右足を出してから次は左足を出して・・・」

などと考えたりはしないだろう。

食べるときも、
どこの歯を使ってどれだけ噛むかなどとは考えない。

自然にやっていることは、
ことさらに意識せずにやっている。

それが無意識の状態だ。

カラダが自然に動くので、
そこで迷ったり悩んだりすることもない。

苦もなく正解の行動をしている。

そしてそこが良いところでもあり悪いところでもある。

良いところは、
それほど苦労しなくても結果を出せるという点だ。

なんともうらやましい限りだが、
実際にそういう人は一定数存在する。

いわゆる「天才」と呼ばれる人だ。

簡単にできてしまう人は、
いつまでもできない人を見て、
なんでできないんだろうと不思議そうな目をする。
(それがまた腹が立つ!)

逆に悪いところは、
自分の良さが見えていない点だ。

一般に自分で自分のことはわからなかったりするが、
天才型はその傾向が強い。

わからずに、正解の行動をしていることが多いのだ。

なぜ売れるのかが説明できない。

でも、売れたんだから別に考えなくてもいいや。

上司も褒めてくれるし、まわりも認めてくれている。

だから、深く考える必要はない。

いつも通りに自然体でやっていれば結果がついてくる。

そんな感じだ。

だから人に「売れるコツは?」とか聞かれても、
はっきりと答えられない。

つまり上手に教えることができないのだ。

売れている人は、
無意識で正しい行動ができている。

つまりルーティーン化されているということ。

これはすべての仕事に言えることだが、
ルーティーン化できる部分が多いほど、
判断に迷う必要がなくなるので、
作業が楽になるし、時間も結果も読める。

毎月ラクに目標達成できる人というのは、
その結果が事前に見えていることが多い。

一か八かのマグレで売れているのではない。

営業は、たまたま運よく売っていく仕事ではないのだ。

そんなのはギャンブルである。

会社の命運をかけるには危険すぎるだろう。

その意味では、
営業もできるだけルーティーン化すべきなのだ。

でも営業って、
なんとなく型にはめにくいし、
臨機応変に個別の対応でやっているのを
どうやってルーティーン化するのか?

その答えが見える化である。

トップ営業マンの行動やトークは見えるので、
マネしやすい。

しかしそれだけでは同じ結果は出ない。

なぜかというと、
思考のスイッチの切り替えが伴っていないからだ。

売れている人が「どう考えて」「どんな判断をして」
その行動に移るのか。

そこまでを見える化しないと、
誰でも使えるものにはならない。

研修ではそこまで落とし込むことで、
最終的にはマニュアルが完成する。

思考と行動を併せ持ったものなので、
誰でも結果が出やすい設計になっている。

それをここで細かく解説することは難しいが、
手近なところから始めることはできる。

お客さまのところへ訪問するとき、
気持ちに余裕を持ってまわりを観察する習慣をつける。

そうすることで、最初のアイスブレイクの話題が見つかり、
その後の会話をスムーズにすることができる。

慣れないうちは意識して話題探しをするが、
そのうちに自然にできるようになってくる。

そうなれば、その部分はルーティーン化することが可能だ。

名刺をもらったら、その場でよく観察して、何か質問をする。

訪問先から帰ったら、すぐに名刺を整理して、お礼のメールを送る。

このように、機械的にできる部分をどんどん増やしていく。

悩む時間を減らすのだ。

悩んだり迷ったりしている時間というのは、
はっきり言ってムダである。

そのムダを減らせば、時間も節約できるし、
精神的にもラクになる。

お客さまの前で悩んだとき、
どう考えるかが分かれ目だ。

売れない人は、
次に同じような場面になったときに、
どうするかを考える。

つまり対処療法だ。

病気をしたら、それを治すことを考える。

一方で売れる人は、
どうしてあのとき悩んだのかを考える。

そしてどうすれば悩まずに済むかを考える。

いわゆる予防療法である。

病気をしないようにするにはどうすべきか!

そのためにも、
一日の営業活動のなかで、
ルーティーン化できるところを見つける。

そうして正しい行動を無意識にできるようになれば、
いつの間にか天才と呼ばれることになるだろう。

まあそこまでいかなくても、
もっとラクに成果を出せるようになるはずだ。

あなたはどんなときに悩んでいるのか?

そこに売れる営業になるためのヒントがある。