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人との適度な距離感

子供の頃から人づきあいが苦手だった私が、
いつも意識していたこと。

それが、人との距離感だった。

小学校のクラスの人たちを独自に選別していた。

A(10%)→ 一緒にいて楽な人

B(20%)→ 話しかけられても大丈夫な人

C(70%)→ できれば一緒にいたくない人

こんな感じだ。

全員で行動するときには、
いつも、Aの10%の人を探していた。

ちなみに、クラスは40人くらいだったので、
そのうちに気を許せる人は4人という感じである。

その人たちは私と同類。

おとなしいタイプだ。

Bの20%の人たちは、
クラスのなかでは積極的なタイプ。

誰からも好かれて誰にでもやさしい、
学級委員のような人たちだ。

だから、私にもやさしく声をかけてくれる。

ただ、一緒に遊んだりはしないし、
それほど突っ込んだプライベートの話もしない。

偏った見方をするなら、
彼らはクラスのなかの調和を保つために、
おとなしい子にも声をかける感じ。

そして最後のCの70%は、
個人的にあまり関わりたくない人たち。

いじめっ子やそのとりまきの子たちはもちろんのこと、
押しが強い子や、土足でグイグイ入ってくるような子。

乱暴な子、言葉遣いが汚い子、人を見下すような子、
自分とは住む世界が違うと感じる子など。

あと、一定のグループでしか行動しない子も。

なにかの拍子で一緒にいることになると、
ものすごく緊張してしまうので、
できるだけ避けるようにしていた。

私のような大人しい子というのは、
他人に関心がないわけではなく、
むしろものすごく他人のことを気にして見ていたりする。

私自身も人目が気になってしかたがなかった。

それだけで気疲れしていた。

別の見方をすると
人付き合いを心の奥では求めていたのかもしれない。

いま、とくにコミュニケーションが重視されている。

企業が学生に求めるスキルの第一位はコミュニケーション能力だ。

私のような性格の学生にとって、
その基準はとてもハードルが高い。

どうやってコミュニケーション能力を磨けばいいのかで
とても悩んでいたりする。

で、勘違いして、
明るい性格になろうとしたり、
しゃべりの練習をしたりする。
(私のことだ)

慣れないことややろうとするので、余計にストレスになったり、
まわりの人から見ると「痛い」人に思われたりして、
結局は、もとに戻ってしまう。

大人になってもそんなことの繰り返しだった。

いつまで経っても人づきあいで苦労して、
その苦労は一生続くものとあきらめている。

そこで、世間的に見た理想のコミュニケーションのあり方と、
自分にとって気持ちいい人との距離感とを
分けて考えたほうがいいと思うに至った。

目の前の人とどこまで付き合うか?

それを自分の気持ちに尋ねてみる。

2時間までなら一緒にいられるけど、それ以上はしんどい。

そう思ったなら、その距離感を保つのだ。

そうすれば、お互いに気持ちのいい状態をキープできる。

歌手の吉田拓郎の曲に「親切」というのがある。

私が高校生のときに衝撃を受けた歌詞だ。

著作権が気になるので、ここでその詩は載せないが、
ぜひネットなどで調べてみてほしい。

ちなみにこれ→ https://www.uta-net.com/song/78256/

友だちとの距離感で悩んでいることを、
ここまで表現している詩を見たことがない。

で、当時、ものすごく共感したものだ。

人付き合いで違和感をおぼえたら、
それは適正な距離感ではないのかもしれない。

可能なら、心地よい距離に戻したほうがいい。

ただ、会社の上司など、
どうしても普段から接していなければならない人もいる。

イヤな上司に当たることもあるだろう。

そんなときも、適度な距離感を意識すべきだ。

・飲みに誘われたらどうするか?

・プライベートで家に呼ばれたらどうするか?

・こちらの趣味に相手が寄せてきたらどうするか?

その辺の判断の仕方を決めておくといい。

ちなみに私は、
イヤな上司とのコミュニケーションは、
すべて仕事の話しかしないと徹していた。

会話は仕事のことだけ。

それでも会話にはなるので、
社内でのコミュニケーションは問題ない。

それ以上の付き合いはしないようにしていた。

で、ひとつ努力していたことは、
こちらから仕事の件で質問や相談を心がけていた。

相手からの話に応じるだけでなく、
こちらから話しかけていた。

どんなにイヤな上司であっても、
相手も自分のことを嫌っていても、
仕事の相談を断る上司はいない(いないよね?)。

そこでとにかく会話をすること。

それが大事だ。

コミュニケーションというのは、
どちらか一方が不快に感じたら成立しない。

自分が不快になりながらの人付き合いではダメなのだ。

その意味では、自分にとっての適度な距離感を保つことが重要である。

そのうえで、最低限の「会話」をすれば、
コミュニケーションは成立する。

相手との関係に違和感をおぼえたら、
自分の気持ちに素直になってみること。

そして、距離感を意識すること。

自分にとってストレスのない関係は、
相手にとっても楽になるものだから。