サイレントセールスブログ

営業が人生の不安を消してくれる(6)

前回の続きから

それは売るだけの能力ではなく、
人から信頼される能力だ。

フリーだろうが、組織に所属していようが、
仕事をしてお金を稼ぐということは、
誰かに何かを提供していることになる。

つまりそこには人付き合いが発生する。

私が言うところの営業力とはまさにそこだ。

営業力を持っていると仕事も変わるし人生も変わる。

というところから。

私は、いま現在、心から思っている。

営業の経験をしてきてよかったなあと。

いまの私から営業経験を抜いたらと考えると、恐ろしい。

それはコンテンツだけの問題ではなく、
仕事を確保することや、人付き合いの点でも言えることだ。

こうして、都心から離れた田舎に住みながら仕事ができているのも、
すべて、営業のおかげである。

もし営業力がなかったとしたら、
そもそも、クライアントから離れたところで仕事ができる自信もない。

一人で仕事をしようとも思わない。

もっと言えば、結婚できる自信もなかっただろう。

そもそも、人一倍自分に自信が無かった私だからこそ、
そんな自分にも自信を与えてくれた営業に感謝している。

そしていま、営業職の人もそうでない人も、
営業力を身に付けることの素晴らしさを知ってほしいのだ。

私のセミナーや個人コンサルを受けに来る人の中には、
一定の割合で、営業ではない人がいる。

多くは、いま営業をやっているなかで、
売れない悩みを抱えている人だ。

でも、事務職やエンジニアなども受講に来るケースがある。

そんな人には必ず、

「今日はどうして来たの?」

と率直に聞く。

すると、

「いますぐ営業のスキルは必要ではないけど、
必要になったときに困らなくて済むように」

「人間関係をもっと向上させたいから」

「将来的に独立したいと思っているので、
そのときには営業力は必要かなと思って」

などの答えが返ってくる。

それは私にとってもうれしい瞬間だ。

「営業」というと世間一般的には、
あまり良いイメージではない。

いやむしろ悪い方のイメージが強いだろう。

だから、敬遠されやすい。

学生が就職するときや、
転職を考えている人なども、
多くの場合は最初から選択肢のなかに入ってない。

営業の仕事がイヤで転職する人もたくさんいる。

でも、つらいと感じるのは、
じつは、上司からの叱責だったり、
ノルマを達成できないことへのプレッシャーだったり、
お客さまからの拒絶だったりするのだ。

それらは営業という仕事そのものではない。

営業というのは、気合いや根性でなんとかするものではなく、
論理的でクリエイティブな仕事である。

上記のようなつらい出来事は、
じつはすべて回避できるのだ。

個人的には理系のほうが向いていると思っている。

自社商品を売るためだけのテクニックやトークというのは、
その会社にいるときだけ通用するものだ。

たまにトップ営業マンが同業他社に引き抜かれて、
期待されていたにも関わらず、
まったく売れなくなって苦しんでいる様も見ている。

それは、ひとつのパターンでのみ成果をあげてきたに過ぎない。

少しでもパターンがずれると、とたんに真価を発揮できなくなる。

それは、営業力とは言わない。

どこの会社で何を売ることになっても通用するのが、
真の営業力である。

そしてそれは一度手にすると、二度と離れない。

一生使えるものになる。

すると、たとえ今の会社の上司と人間的に合わないというときでも、
気軽に転職できるようになる。

そして、私のように組織に向かない体質だとわかったときも、
独立への道を進むことができる。

さらに言うと、
営業ではない職種につこうと思ったときでも、
営業力を持っていることはプラスに働いてくれる。

もし、今の会社がつぶれてしまったら?

もし、大きな災害が起きて仕事や財産がなくなってしまったら?

毎年のように地球環境が変わってきている。

大規模災害もいつどこで起こるかわからない。

どんな大企業でも一生安泰ではいられない時代。

保険に入っていれば安心か?

資産があれば大丈夫か?

私にはそれよりも、安心できるものがある。

それこそが、営業力だ。

何が起きても自分の中の営業力は一生消えることはない。

これさえ持っていれば、
どんな環境でも生きていくことができる。

そう思えたときに、私の不安は消えていった。

ものごころついたときから、
常に不安を抱えていた私。

自分は将来、ちゃんと社会人になれるのだろうか?

そこで通用するのだろうか?
(いやたぶんしないだろう)

そんな不安はずっと消えなかった。

これは一生消えないものだろうとあきらめてもいた。

でも、それが今では消えている。

その理由はひとつである。

営業力を身に付けているから。

会社で営業成績を上げるためという目的もいいのだが、
もっと、広い意味で営業力を身に付けることを勧めたい。

そうすれば人生が変わる。

おしまい。