サイレントセールスブログ

我流!出版企画書の書き方(3)

なんか企画書の書き方をメルマガで書いていたら、
出版の相談がいくつか来た。

まあ、これは仕事にしているわけではないので、
私ができる範囲内でアドバイスしている。

もし、出版を考えている人がいるのなら、
メールにてご相談くだされ。

ということで、前回の続きから。

7)著者プロフィール

じつはここが1番重要な部分だと私は思っている。

どんなに素晴らしいテーマでも、
それを「誰が書くか」によって訴求力が全然違ってくるからだ。

編集者はそこを見る。

このテーマを書くにふさわしい人物かどうか?

私は、企画書を書くときには、
テーマに合わせてプロフィールを書き換えるようにしている。

もちろんベースは決まっているが、
よりテーマに寄せたプロフィールにしたほうが説得力が出るからだ。

つまりテーマとプロフィールはセットで考える必要がある。

ちなみに私が使っているベースのプロフィールはこちら。

………

渡瀬 謙(わたせ けん)
サイレントセールストレーナー・有限会社ピクトワークス代表取締役
小さい頃から極度の人見知りで、小中高校生時代もクラスで一番無口な性格。
明治大学卒後、精密機器メーカーに入社。その後、(株)リクルートに転職。
社内でも異色な無口な営業スタイルで入社10カ月目で営業達成率全国トップになる。
94年に有限会社ピクトワークスを設立。広告などのクリエイティブ全般に携わる。
その後、事業を営業マン教育の分野にシフト。
日本生命保険、三菱UFJ銀行をはじめとする各企業でのコンサルティングや
研修、講演を行って現在に至る。

主な著書に『内向型営業マンの売り方にはコツがある』、
『内向型のための雑談術』(いずれも大和出版)、
『「しゃべらない営業」の技術』(PHP研究所)、
『相手が思わず本音をしゃべり出す「3つの質問」』、
『相手の「買う!」を自然に引き出す4ステップ商談術』(いずれも日本経済新聞出版)、
など25冊以上の実績。

………

これを、内向型などの自己啓発系のテーマの場合は、
過去の性格の部分をふくらませる。

営業マン向けの場合は、実績を書き加える。

営業リーダー向けには、実績、書籍などをより具体的に書く。

実際に書こうとするときには、
いろんな本の著者プロフィールを参考にしてみるといいだろう。

その際の注意点としては、

1)正確に書く必要はない

履歴書のように過去の経歴を時系列ですべて書く必要はない。
というよりも書かない方がいい。

あくまでも本をPRするための情報と考える。

書店で手に取った人が、プロフィールを見て、
この人が書いた本なら買ってみようかなと思わせる内容にすること。

余計な情報は入れないのが基本だ。

2)すごい人でなくてもいい

本を書くからにはすごいと思われる必要があるかというと、
そんなことはない。

背伸びしていいことばかりを並べてしまうと、
それはそれで信憑性が薄くなる。

本のテーマ以外のことは、普通の人(むしろ普通以下でもいい)のほうが
共感度が増す。

3)マイナス情報も入れる

私の例を見てもらうとわかるが、
クラスで一番無口などのマイナス情報を入れている。

これによって読み手に、

そんなにすごい人じゃないんだ!

むしろ、自分よりも下なんだ!

この程度の人がトップ営業になれた方法なら自分でもできるかも!

などと思ってもらうのが狙いだ。

さらに、「こんな人がどうやって実績を出したのか?」
と気になってもらえたら成功である。

ほかにも失敗やミス、挫折などの経験を書くのもありだ。

順風満帆でノーミスの人生の人の話など、
聞きたいとは思わない。

紆余曲折ありながら、成功にたどり着いた体験こそが興味をそそる。

4)共感のフック情報を入れる

たとえば私は本籍が鹿児島である。
このことを九州でのセミナーなどで言うと、
すごい反応が返ってくる。

共感度が高いのだ。

また、左利きであることを伝えると、
左利きの人ならほぼ反応してくれる。

このような情報を入れておくのもいい。

馴染みの土地柄、性格、仕事歴、特殊な趣味など。

好きな本や映画などもいいだろう。

価値観が同じ人なら共感度が高くなる。

ただし、ありきたりな情報は逆に足を引っ張る。

「趣味:読書」的な情報なら書かないほうがいい。

プロフィールは、単に自分の経歴を書くものではない。

読者に訴える効果があるかどうかが重要である。

最後に、経験や実績があまりないときにどうするか?

初めての本だとしたら、過去の著書などは書けない。

ビジネスを始めたばかりのときは、実績も少ない。

それでは説得力に欠けてしまう。

「過去」の経歴が乏しいときは、「未来」の予定を書こう。

実際にないものは書きようがない。

しかし、これから先のことなら書くことができる。

「近い将来、この分野の第一人者となるべく邁進中」

「○○の専門家を目指しています」

「将来の夢は、○○をテーマに世界中で講演することです」

このように、自分の未来像で本気度を伝えることができる。

以上。

プロフィールは、別に出版企画書を書くときでなくても、
いろいろな場面で使うことがある。

ぜひ、一度、自分のプロフィールを書いてみてはいかが?