私は大勢の場が苦手である。
先日も立食パーティーに参加したが、
いつものパターンだった。
ひとつのテーブルから移動しない。
そこにいる人とだけしゃべる。
しかも相手から話しかけられたときのみ。
その人がいなくなると、ただひたすら食べている。
そして、時間が来たらさっさと帰る。
こんな感じだ。
交流も人脈づくりもない。
そういう場がどうしても苦手なのだ。
しかし仕事の付き合いで参加せざるを得ないときもある。
そんなときどうすべきか?
もちろん雑談の仕方をおぼえておくのは基本だ。
営業の基本でもある。
それでも性格的に自分のほうから話しかけることが、
どうしてもできないとき。
私はそこを無理しないことにしている。
それが本当に正解かどうかはわからないが、
自分に無理を強いてまでその場に合わせようとは思わない。
なによりも平常心でいられなくなるので、
本来の力が発揮できないと考えるからだ。
リラックスできない状態というのは、
相手に合わせようとするときに起こりやすい。
その場に合わせるのも同じことだ。
苦手な場面に自分を合わせようとするほど、
結果も出ないことが多い。
以前、マツコの知らない世界にゲスト出演したときも、
私は超緊張状態だった。
思考が定まらずに相手に振り回されていた。
それはいま思うに、
相手やその場に合わせようとし過ぎたことが原因。
もっと自分らしく、
淡々とゆっくりしゃべるようにしていれば良かったのだ。
愛想笑いもしない。
気に障ったらすぐに顔に出す。
不愛想に映るだろうが、
そのほうが良かったのだろうと後悔している。
おそらくだが、
プロデューサーも大人しいままの私を期待していたのかなと、
想像する。
またこれは本などにも書いているが、
異業種交流会に参加して、二次会のカラオケについて行った話。
そもそもその会自体が初めての参加で、
まわりはほぼ知らない人ばかり。
私の苦手な場であった。
しかし、人脈を広げるためと自分に言い聞かせて、
我慢して参加した。
二次会に誘われたときも、
正直はやく帰りたかったが、
これも仕事のためだと思って参加してしまった。
カラオケはそのメンバーたちの恒例になっているようで、
選曲なども決まっていて、みんなで盛り上がっていた。
私を除いては。
まわりの人についていけずに、
人の歌に手拍子をたたいて、
ヘラヘラと笑っていた。
しばらくそうしていたが、
どうしても我慢できずに途中で帰った。
人脈づくりどころか、
悪い印象しか与えなかった。
失敗だった。
私は苦手な場所でうまくやろうとするよりも、
そういう場にはなるべく行かないという道を選んだ。
無理に行っても自分の力を発揮できずに、
それどころかマイナスになることが多いから。
その代わりに、自分の得意な場面を増やすことを考えた。
喫茶店、静かな会議室、個室の居酒屋・・・
もちろん少人数であることが絶対条件だ。
場所もできるだけ自分で選定する。
そうして自分の得意な場所で勝負するのだ。
リラックスできるし、余計な気をつかう必要もない。
自分も楽だし、相手にとっても楽だろう。
そして何よりも結果が出やすい。
とくに仕事では自分の能力が発揮しやすい環境を、
自ら作り出すことに努力をしたほうがいい。
それでも、どうしても断り切れないこともあるだろう。
年に一度の立食パーティーなど。
それは参加したほうがいい。
参加するときに心がけるのは、
つまらないからといってつまらない顔をしないこと。
主催者は良かれと思って招待してくれている。
みんなに楽しんでほしいと願っているはずだ。
そこは主催者の顔を立てることを意識すること。
別に無理に盛り上がる必要はない。
特定の人と静かに話すだけでいい。
年に1回程度のことなら、
割り切って少しだけ我慢して付き合うのもいいだろう。
あとは、自分の場所で勝負すると決めればいい。
自分の土俵に持ち込むこと。
それが勝負事でも仕事でもうまくいくコツだ。